栗坊とおじいちゃんは、庭にとりつけたばかりのこいのぼりを見上げていました。
あっ、おじいちゃん  おうちの屋根のところに、お花がさしてあるよ

どうしてかなぁ?

あれは今朝、わしがつけておいたんだよ。「軒菖蒲」といってね、菖蒲の花を

軒先につけると家を災難や火事から守ってくれるといわれているんだよ。

へえー、ボク全然知らなかったよ。
うん、この習わしももうあまり見られなくなってしまったからね。

端午の節句で菖蒲は厄除けのためにいろんな所で使われているんだよ。

菖蒲湯なんかもあるよね、おじいちゃん!!
よく覚えていたね、栗坊。  

そうそうそれから「菖蒲」は「武道を重んじる」という

言葉と音が一緒だろう。だから端午の節句は男の子のお祭りということになって

いたんだよ。こいのぼりも、鯉が出世に縁のあるおめでたい魚なのにあやかって

始まった行事だそうだよ。

ふうん、おじいちゃんって何でもよく知っているんだねえ!!
栗坊が空を見上げていると、こいのぼりは風に吹かれて

とても楽しそうに泳いでいました。

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